[メイン] GM : 【シナリオトレーラー】
今日を頑張ればきっと、希望に満ちた明日が待っている!
それと似たような言葉を、誰しもが聞いたことがあるはずだ。
でも、その希望が儚いものだったとしたら?
夢を叶えることができる席は、いくつもあるわけじゃない。
それでもあなたは、私は、希望を信じる?

まじかる☆がーるず
『Uncontrollable Envy』

[メイン] GM :

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[メイン] GM : OP「ざわめき」 登場:美樹さやか

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ここは勉学の他に、部活動にも気合を入れている花岡学園。

[メイン] GM : 学園が文武両道の方針を基本としており、優秀な成績を収めた者には、学園がその生徒の学費を全額、または半額負担することとなっている。
そのため、どの部活でも生徒達に活気があり、本学園は名門として知られている。

[メイン] GM : そしてあなたは、この花岡学園に通っている知人・山名 友江(やまな ともえ)が最近、どこか上の空で、時々苛立っている様子に気が付いた。

[メイン] GM : あなたは、何か思うことがあったためか、登校中の彼女に話しかけようとしている。

[メイン] 美樹さやか : 「よっ! 友江!」

[メイン] 山名 友江 : 彼女は自慢のポニーテールを揺らしながらも、学校へと登校しようとしている。
鼻には絆創膏を付けており、どこか上の空の様子である。

[メイン] 山名 友江 : 「…………」

[メイン] 美樹さやか : 別の学校の制服を着て
気軽な様子で鞄を肩に担いだ少女が、声をかけた

[メイン] 山名 友江 : しばしの沈黙があった後、はっと我に返ったようにさやかへと顔を向ける。

[メイン] 山名 友江 : 「ああ……? なんだ、さやかか……
 急に声かけてくるなんて、脅かさないでくれよ」

[メイン] 山名 友江 : さやかに気づき、ニッ、と笑いかける。
お返しだ、と彼女の肩を強く叩きながら。

[メイン] 美樹さやか : 「あちゃぁ、ビックリさせちゃったか」

[メイン] 山名 友江 : 「まあ、アンタなら別にいいけどさ
 ……それより何でここに?最近私が朝早いの、知ってるだろ?」

[メイン] 山名 友江 : 山名 友江は水泳部の部長である。
はつらつとして元気を体現したような彼女は、部員からの評価も良い。

[メイン] 山名 友江 : 朝早く、と言っていたのは水泳部の練習のためであろう。

[メイン] 美樹さやか : 「ん、あ、そうそう!」

[メイン] 美樹さやか : 「今日はさ〜、友江がちょっと調子悪いって聞いたから応援に来たんだったよ!」

[メイン] 山名 友江 : 調子が悪い、と言われたことに、笑みを浮かべていた友江の眉を曲げる。

[メイン] 山名 友江 : 「……いや、私は調子悪くなんか……ない!!
 なのに……!」

[メイン] 山名 友江 : そう、大声でさやかへと声を上げる。
周りにいた登校中の生徒たちが、その声に驚きさやかと山名への目線を浴びながらも。

[メイン] 美樹さやか : 「……ごめん、ちょっと言い方悪かったね」

[メイン] 山名 友江 : 「あ……いや、こちらこそ声を上げて悪かったよ……
 ……気持ちは嬉しいけどさ、これから練習しないといけないし……
 今日のとこは、ここら辺で……いい?」

[メイン] 美樹さやか : …今、これ以上踏み込むのは難しいか

[メイン] 山名 友江 : さやかの謝罪にも、頭を下げながら。
しかし、どこかその態度には余裕がなかった。

[メイン] 美樹さやか : 「ん、わかったよ! あんまり根詰め過ぎない様にね!」

[メイン] 美樹さやか : 「気晴らしなら、いつでも付き合うからさ!」

[メイン] 山名 友江 : 山名の性格であればこのくらいの世間話程度であれば軽く受け止めるだろう。
しかし、その程度に反応するほど、彼女はいつにもましてピリピリとした様子が抜けていなかった。

[メイン] 山名 友江 : 力になる、という言葉に、軽く手を振り返しながらも。

[メイン] 山名 友江 : どこか項垂れた様子で、学校へと戻っていくのだった。

[メイン] 美樹さやか : 見えなくなるまで、手を振った後…

[メイン] 美樹さやか : 「…参ったなぁ、かなり辛そうだ」

[メイン] 美樹さやか : 頬を掻き、眉を顰める

[メイン] 美樹さやか : 「……あの反応、相当追い込まれてるなぁ」

[メイン] 美樹さやか : 「…プレッシャー、ってやつなんだろうね、原因は」

[メイン] 美樹さやか : 重い物を背負うから、それに耐える為に意地を張る、自分を誤魔化し、前へと進もうとする

[メイン] 美樹さやか : …末路は、大概恐ろしい物だけれど

[メイン] 美樹さやか : 「…他人事じゃないし、放って置けないよね」

[メイン] 美樹さやか : 共通の友人がいるし、さやかとしても友江は真面目で嫌いではない

[メイン] 美樹さやか : …気持ちも、一方的にではあるが
共感できる部分がある

[メイン] 美樹さやか : 「…ただ、まだ何も知らないし。まずはわかってあげてから……だよね」

[メイン] 美樹さやか : ぐぐっ と伸びをして

[メイン] 美樹さやか : 「よし!」

[メイン] 美樹さやか : 気合を入れ直す様にほおを叩くと、通学路から離れ走っていった

[メイン] 美樹さやか :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : OP2「日常の崩れ」登場:霧原かすみ

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ここは、花岡学園の校舎前。
時刻は、放課後から時間が経った夕暮れ。校舎からは、帰宅しようと足を速めている生徒がちらほらと出ていく。

[メイン] GM : 話声や足音など、ちらほらと生徒たちの音に紛れながら。

[メイン] 細川 柑奈 : 「あ、待たせちゃった……かな」

[メイン] 細川 柑奈 : それと比べるには頼りない、少しの小さな声が。

[メイン] 霧原かすみ : 「先輩、先輩! こっちです!」
校門前で手を振って。

[メイン] 霧原かすみ : 「えへへ。ごめんなさい、急に呼び出しちゃって。
 先輩のことだから、何か他に用事でもあったんじゃないですか?
 ご迷惑でなかったらいいんですけど……」

[メイン] 細川 柑奈 : その声に気づき、慌ててそちらへと駆け寄る。

[メイン] 細川 柑奈 : かすみの近くに寄れば、シャワーを浴びた後の、まだ乾き切っていない艶めいた髪が、夕方の色に反射する。

[メイン] 細川 柑奈 : 「ううん……!平気だよ……!
 私も今部活が終わったところだから、丁度用事が終わった……って感じかな」

[メイン] 細川 柑奈 : 細川 柑奈は、最近花岡学園に転校してきた。
性格に奥手な部分が見えるものの、こう言えて水泳が大の得意。
しかしそれ以外はどこか頼りない、そんな少女であった。

[メイン] 霧原かすみ : 「ほ、本当ですか?
 もしかして練習しすぎだったり……疲れてたりしたら無理しない方が……」

[メイン] 細川 柑奈 : 先ほどもかすみと間違い、別の人に声をかけていてしまっていた。
かすみの声で難を逃れていたが。

[メイン] 細川 柑奈 : ふるふる、と首を振り。

[メイン] 細川 柑奈 : 「確かに、今は疲れてる部分もあるけど……一緒に帰ってくれるっていう嬉しさの方が大きいから、むしろ楽しいよ……!」

[メイン] 細川 柑奈 : えへへ、と嬉しげに笑う。
転校してきたばかりの彼女には、友だちがまだ少ないのだろう。

[メイン] GM : そんなこんな、話していると「もう帰りなさい~」と、先生の間延びした声が聞こえてくる。
時計の針は、下校時間である六時を指しそうになっていた。

[メイン] 霧原かすみ : 「ご、ごめんなさい……! 先輩……帰りましょう。
 あ、それと……私も一緒に帰れて嬉しいです!」
私もつい、ぱあっと笑顔を先輩に返す。
私は引っ込み思案で、それで先輩以外とは上手く話せないから……先輩と友達になる前はずっと一人で帰ってたから。

[メイン] 霧原かすみ : だから、先輩と知り合えて、楽しく喋れるようになって嬉しいんです。

[メイン] 霧原かすみ : そうして、校舎を出て家に向かう途中で。

[メイン] 霧原かすみ : 「あの、先輩。
 これなんですけど……」
バックから一冊の本を取り出して、先輩に見せる。

[メイン] 細川 柑奈 : 歩き、乾ききった髪を揺らしながら。

[メイン] 細川 柑奈 : 「あれっ、この本は……?」

[メイン] 霧原かすみ : 「これ、私のおすすめの推理小説なんです。
 真相が描かれた部分が袋とじになってる、ちょっと特殊な本で……私も、自分なりに真相を推理してみたんですけど」

[メイン] 霧原かすみ : 「他の人の意見も聞いてみたいなって思って、先輩にも読んでもらいたくて!」
ど、どうでしょうか……?
ちょっと難しい文体なんですけど、と付け足しつつ差し出してみる。
でも断られたらどうしようって、今になって不安に……!

[メイン] 細川 柑奈 : 首を傾げながら、かすみへと目を向けると。
わっ、と顔を明るくさせて。

[メイン] 細川 柑奈 : 「もちろん……!かすみちゃんの推理小説……いつも面白いから……!
 頭いいわけでもないけど、それでも……挑戦してみるよ……!」

[メイン] 細川 柑奈 : 快く、にこっと笑って本を受け取る。
かすみの付け足しに、全然平気!と答えながら。

[メイン] 霧原かすみ : 「本当ですか!?
 えへへ。誰かと一緒に、いろんな推理を披露していくのって憧れてたんです」

[メイン] 霧原かすみ : 「とってもミステリっぽい……
 珍推理、迷推理をどんどん言いあいましょう!」
やった、受け取ってもらえた……。
えへへ、感想、楽しみだなぁ。

[メイン] 細川 柑奈 : 「えへへ……!それじゃあ、早く読まないとね……!
 ……う、そ、そこまで言われると自信が………
 と、とにかく……読んでみ────」

[メイン] GM : 柑奈が本を受け取り、かすみの熱量に圧倒されながらも。
楽しげに、話し合っていた頃、丁度だった。

[メイン] GM : ────あなた達の後方から大きな影が差し掛かる。

[メイン] GM : まだ夕方の太陽があるにも関わらず。
広い道路にいるにも関わらず。
その影は、二人を被うように大きくなっていき。

[メイン] 細川 柑奈 : 「……え?」

[メイン]   : 徐々に振り返ると……そこには、成人男性の背丈を優に越す、巨大な液状の怪物が蠢いていた。

[メイン] 霧原かすみ : 「な、何、あれ……!」
現実は、どんなことにも理由が、伏線が仕込まれてるミステリじゃない。
真相はいつでも、取るに足らないこと。

[メイン]   : あなた達に今にも危害を加えんとする、強い敵意の眼差し。
ねっとりとねめつくような、視線は……やがて、柑奈へと向けられ。

[メイン] 霧原かすみ : 先輩と名探偵ごっことして、街のちょっと気になることを調べてみたりして思ったことだ。
お話の中の名探偵に憧れながらも、それがちょっと寂しかったり。
そう、今まで思ってたのに。

[メイン]   : 「■■■■■■■■■■■─────ッッ!!」

[メイン]   : この世のものとは思えない雄叫びと共に、大きく振りかぶられたその剛腕が、柑奈へと目掛け放たれる。
まるで、彼女たちの約束をその手で引き裂かんとするために。

[メイン] GM : 衝撃判定:難易度10。

[メイン] 霧原かすみ : 2D+4>=10 衝撃判定 (2D6+4>=10) > 10[4,6]+4 > 14 > 成功

[メイン] 霧原かすみ : 「ひっ……!」
その雄叫びに対して、か細い悲鳴しか上げられなかった。
今もはっきりと見えている化け物に視線が釘付けになりながらも、金縛りにでもあったみたいに動けない。

[メイン] GM : かすみの悲鳴に意図を介すことなく。
振り下ろされた腕はそのまま、勢いのままに振り下ろされ────。

[メイン] 霧原かすみ : 早く……先輩を助けないと……!
今なら、両手を伸ばして安全なところに突き飛ばすだけ……なのに……!

[メイン] GM : ドスンッッ!

[メイン] 細川 柑奈 : 「きゃ────」
柑奈の声は、腕にかき消され、その体は路地裏へと吹き飛ばされていった。

[メイン] 霧原かすみ : え……。

[メイン] 霧原かすみ : せ、先輩……?

[メイン] 霧原かすみ : 私は吹き飛ぶ先輩を、ただ目で追うことしかできなかったんです。

[メイン] 霧原かすみ : 私と同じでちょっと内気だけど、水泳部のエースで、本当はいつでも誰かのために、率先して行動できる。
そんな憧れの先輩が……目の前で怪物に襲われているのに……!

[メイン] 霧原かすみ : 「……!」
私……怖くて、声をかけることもできない……!
その場で崩れ落ちて、駆け寄ることも逃げることも助けを呼ぶこともしないで、ただ泣いてることしかできないなんて……。

[メイン] 霧原かすみ : いや、いやだよ……このままじゃ先輩、死んじゃうのに!

[メイン] 霧原かすみ : お話の『名探偵』のように、何でも解決することに憧れていたけど、結局私は『弱くてみじめ』なんだ……。

[メイン] 霧原かすみ : 自分で動けないから、心の中で誰かの助けを願うしかなかった。

[メイン] 霧原かすみ : 誰でもいいから、先輩を……助けて……!

[メイン] GM :

[メイン] GM :

[メイン] GM :

[メイン] GM : OP3「調査」登場:天ノ川 きらら

[メイン] GM :  

[メイン] GM : あなたは、花岡学園付近に来ている。
その理由は、クライカンパニーに所属する危険な幹部・ネガレヴィアタンの調査のため。マジカルガールの一員として、危険の芽を積むためだ。

[メイン] GM : その目撃情報は、この辺りからであるとキボーから知らされているだろう。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────なるほどね、確かにここは……」
下校する生徒達を遠くから眺め、目を細める少女。

[メイン] 天ノ川 きらら : まだ穏やかな風に、その茶髪と、頭の上に結んだリボンが揺れる。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────負の感情が、ちょっと溜まりやすい場所だねぇ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 縊れた腰に手を当て、小首を少し傾げながら。
ツリ目を動かし、生徒達の顔を見やっていた。

[メイン] 天ノ川 きらら : この学校は、特待生制度を設けているってことだけあって。
生徒達の競争を推奨してるわけで、まぁつまりは~……。

[メイン] 天ノ川 きらら : 活動の善し悪しが、実績として評価されるだけあって
"落ちこぼれ"が、目に付きやすい。

[メイン] 天ノ川 きらら : 勉学、あるいは部活等で成果を出している生徒は、希望に満ちた顔をしている。

[メイン] 天ノ川 きらら : 明日も頑張ろう!そんな活気が感じられる。
見ていてあたしも、気持ちがいいや。

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────でも、そうじゃない生徒も、ちらほらって見える。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「…………」

[メイン] 天ノ川 きらら : ……まぁ、あたしもモデル目指してるからさ、こういうのって、ね?

[メイン] 天ノ川 きらら : 一番を目指そうってことで、自分で言うのもなんだけど……割と努力して
それで、今はいちモデルとして活動できているわけなんだけれども。

[メイン] 天ノ川 きらら : その裏には、敗れた子達だっている。
そういった存在を、あたしは忘れちゃいけない。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「………だからこそここは、幹部さんにとっては"都合が良い"
 ─────っていうことなんだろうねぇ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「ねぇキボーちゃん、ネガレヴィアタンってぶっちゃけ……どのくらい強い?」

[メイン] 天ノ川 きらら : 視線は下校する生徒達のまま、所持する端末へ話しかける。

[メイン] キョウ : 「まず、初心者が束になっても叶わない」

[メイン] キョウ : 「経験者が先導し、力を全力までに振り絞れば」

[メイン] 天ノ川 きらら : うへぇ、と苦笑いを一つ。

[メイン] 天ノ川 きらら : ……そりゃそうだ。幹部クラスは、一筋縄なんかじゃいかない。

[メイン] キョウ : 「ようやく、退けられるほどにはなるだろう
 ……君のような優秀なマジカルガールを頼んだのも、それが所以だ」

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガティ、それは─────"負の感情"から生まれる。
・・・
生命体なんだ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「へへへっ!そりゃど~も~」

[メイン] 天ノ川 きらら : キョウに、モデルの卵らしく少し小悪魔的に、ニッ!と笑う。

[メイン] キョウ : 本来キボーは、動物などの人以外の形を取っている。
しかし、端末はきららがもし他人から見られた際の配慮か、人の形へとなっていた。

[メイン] 天ノ川 きらら : そんなネガティ達の親玉っていうんだから……その力はもちろんのことだけど。

[メイン] 天ノ川 きらら : 思考能力だって、各段に違う。
あたしも割と……舌戦になって、負けそうになったことだってある。

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガレヴィアタン─────ちょいと、気合を入れないと……だねぇ!

[メイン] 天ノ川 きらら : 「この花岡学園にいるマジカルガールにも、話は通してあるんだよね?」

[メイン] 天ノ川 きらら : ちらりと、キョウへと視線を移す。

[メイン] キョウ : 電話越しに頷き。

[メイン] キョウ : 「だが、駆け付けられる者が多いわけではない
 対処できる人の数は限られている、学園外からも要請する場合もあるだろう」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「なるほどね~、いやぁ色々と面倒なとこやってくれてありがとー!
 いつもお疲れ様!おっつおつ~!」
きゃっきゃ笑う。

[メイン] 天ノ川 きらら : 学園外からの要請、それが─────天ノ川 きらら。

[メイン] キョウ : 「それに……現時点で、ネガレヴィアタンの反応は見つかっていない
 いつ、どこで、というのすらもまだ未確定だ
 ……もしヤツが生徒と接触すれば……と言う危険は、十分考えられる」

[メイン] 天ノ川 きらら : その言葉に、ニヤけた表情は崩さずとも、眉をほんの少し顰め。

[メイン] キョウ : 元気の溢れる笑いに、フッ、と笑みを零してしまいながらも。

[メイン] 天ノ川 きらら : 幹部は、ネガティ反応を探知させないほどの隠密行動を軽々とやってのけてしまう。
そして、自分達の同朋を作るために、人の負の感情に触れ
そこから、ネガティを生み出す。

[メイン] 天ノ川 きらら : 要は、自分達の仲間を増やしたい!っていう理由で
実際そこらへんは、あたしがもしも幹部さん達の立場なら、そうするだろうなって思うけど。

[メイン] 天ノ川 きらら : 実際のところ、あたしはクライカンパニーの目的とか、分かってないもんだし。

[メイン] 天ノ川 きらら : あたし達とこの世界を共有することのできない
共存不可生命体たるネガティとの……なんとか、いい感じの折衷案とか、考えたいとこでもあるし。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────キョウも、もしも見つけたらすぐにあたしに教えてよねー?」

[メイン] 天ノ川 きらら : マジカルガールになったからには、中途半端でなんか終わらせない。

[メイン] 天ノ川 きらら : あの人らの、本当の目的とか、真実とか、あたしは知りたい。
知らなくちゃいけない。あたし達とネガティ達は、無関係じゃないんだから。

[メイン] キョウ : きららの目に、こくりと頷いた────その時。

[メイン] キョウ : キョウの目が、大きく見開かれる。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……OK」

[メイン] 天ノ川 きらら : その顔を見て、即返事。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「場所は?」

[メイン] キョウ : 「……噂をすれば影か
 ………助かる、この付近だ」

[メイン] キョウ : 端末に、明細な地点が届きながら。

[メイン] 天ノ川 きらら : 端末を確認し、キョウから送られた情報を把握し。

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────変身。

[メイン] キョウ : 「ネガティ反応だが……ネガレヴィアタンとは限らない
 ……迷惑をかけるが、この通りよろしく頼むよ」

[メイン] 天ノ川 きらら : きらきらと、輝かしい光が少女を包み込むと
そこから、まるでお姫様のような姿の、先程のきららとはまるで別人のような姿の少女が現れ。
─────ニッ、と笑う。

[メイン] キョウ : 光輝いたきららの姿に、頷きながらも、頼むように軽く会釈。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「まっかせて~♪」
─────この学園内にいる、もう一人の協力者であるマジカルガールにも連絡を、素早く済ませ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────さ、やりますか!」

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] GM : middle「覚醒」登場:全員

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 強いネガティ反応を辿り、現場へ急行したさやか、きらら。

[メイン] GM : 現場は、学園から少し離れた路地。
人通りも少なく、意識して立ち寄らなければ、人の気配すらもないようなそこに。

[メイン] GM : 路地裏に、まるで吹き飛ばされたように倒れる少女と、巨大な怪物。
─────そして、強い光を放つ、少女が。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────っ!!遅かっ……た!?」

[メイン] GM : 日常と懸け離れた、荒んだ状況の目撃により、さやか、きららは衝撃判定:難易度10。

[メイン] 天ノ川 きらら : 3D+2>= 衝撃判定

[メイン] 天ノ川 きらら : 🌈

[メイン] 天ノ川 きらら : 3D+2>=10 衝撃判定 (3D6+2>=10) > 12[5,2,5]+2 > 14 > 成功

[メイン] system : [ 天ノ川 きらら ] 穢れ : 2 → 3

[メイン] 美樹さやか : 1D+4>=10 衝撃判定 (1D6+4>=10) > 3[3]+4 > 7 > 失敗

[メイン] 美樹さやか : 🌈

[メイン] 美樹さやか : 1d6 (1D6) > 2

[メイン] system : [ 美樹さやか ] 穢れ : 4 → 6

[メイン] 天ノ川 きらら : 途中、この区域内にいるマジカルガールであるさやかと連携を取り
現場へと即座に駆け付けたものの、そこには……傷ついた"日常"の残骸と。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「この光は………」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────マジカルガールの!?」

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガレヴィアタン、およびこの現場で現れたネガティへの対処は
きらら、そしてさやかの二人で行うものであったのだが。

[メイン] 天ノ川 きらら : もう一つの─────"希望"に満ち溢れた、光。

[メイン] 霧原かすみ : 誰でもいいから先輩を助けて、と。
その強い願いが届いたかのように、誰かが力を与えてくれたかのように。
私は眩い光に包まれていた。

[メイン] 霧原かすみ : 「こ、これは……!?」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……………」

[メイン] 美樹さやか : 「まさか…!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────"願って"ッッ!!!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 光に包まれる少女へと、叫ぶ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「"絶望"に負けないくらいの、きらきら輝いた……"希望"をッ!!!」

[メイン] 霧原かすみ : 誰だろう?
でもその叫びが、私を包む光が『弱くてみじめ』な自分を変えてくれるような気がした。

[メイン] 霧原かすみ : だって私……もう立てる!

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────失われそうになる日常に、どうか、負けないでほしい。
そんな思いが、きららを叫ばせた。

[メイン] 霧原かすみ : 「私……先輩を助けたい!」

[メイン] 天ノ川 きらら : その言葉に、目を大きく開き、そして─────ニッ!と笑う。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……これは、物凄い新人ちゃんの登場かもだよ?さやさや!」
─────隣に立つ、青の少女の方へと、ちらりと。

[メイン] 美樹さやか : 「それはぶっちゃけ嬉しいけど…」

[メイン] 美樹さやか : 虚空から剣を、取り出し

[メイン] 美樹さやか : 「まずは、向こうに集中させてもらえるかな! 歓迎パーティーはその後って事で!」

[メイン] GM : 剣が向けられた先、異形の怪物。
液状の体に、目がびっしりと張り付いた化物は。

[メイン] GM : その光に目を瞬かせながらも。
────まるで、その光を自身に取り込もうとするように。

[メイン]   : 「■■■■■■■■■■■■■■■─────ッッッッ!!!!」

[メイン] GM : 触腕を伸ばし、その光の中心へと襲い掛かる。

[メイン]   : 「ミスティ、セオリー、トゥルーリィ!」

[メイン]   : 「マジカルリボン、スパイラル!」

[メイン] 霧原かすみ : 「魔法探偵ミスティ★カスミ 魔法の力で捜査開始!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 眼前の、強く逞しく立ち上がる少女を見て、ニッ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「歓迎パーティーなんて、後にしちゃ勿体ないね!」

[メイン] 天ノ川 きらら : そしてきららもまた、構える。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────ミスティカスミ!息を合わせてッ!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 手を薙ぎ払うと─────星形の、煌びやかな固形物が幾つも放たれ。

[メイン] 天ノ川 きらら : それぞれブーメランのような軌道で、かすみを包み込む"絶望"へと。

[メイン] 霧原かすみ : 「……! は、はいっ!」
一体何が起こったの!?
頭の中に浮かんだセリフをつい叫んでて、いつの間にか姿が変わってて……今いる二人も同じような格好をしている。
でも……何でか胸の奥から希望が湧いてくるような気がして──

[メイン] 霧原かすみ : 「えいっ! 『ミスティラッピング』!」
無我夢中で杖を向けて、叫ぶ。

[メイン] 霧原かすみ : そうするとピンクに光り輝くリボンのようなものが、杖から何本も怪物の触腕に向かっていって、みるみるうちに絡みついていく。

[メイン] 美樹さやか : 白いマントを、路地裏で翻せば
その後には、西洋和風と入り混じる剣がズラリと並び…

[メイン] 美樹さやか : 「動けないとこ悪いけど、一気に決めさせてもらうよ!!」

[メイン] 美樹さやか : 手に取る度に拘束された敵に投げつけ
縫いとめるように、剣が殺到する

[メイン] 美樹さやか : そして、最後の一刀を手に取り、高く跳ね──

[メイン] GM : ぬめりつくような動きは、リボンによって拘束され。
まとわりつくような視線は、星によって潰され。
絡みつくような触腕は、刀によって切り裂かれ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 自信に満ち溢れたきららの表情に、ほんの少しの曇り色。

[メイン] GM : ────絶望は、希望によって切り裂かれる。

[メイン] 天ノ川 きらら : 痛ましそうにそれを見つめ─────攻撃の勢いを、緩めてしまう。

[メイン] GM : その隙を見計らったのか。

[メイン] GM : 光をさぞ、ねとりとまとわりつく視線で見つめた怪物は、切り取られた触手をむしろ、手を伸ばすように動かし。

[メイン] GM : 遠く離れていた少女────細川 柑奈に巻付き。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「っ……!?しまっ………!?」

[メイン] 美樹さやか : 「なっ──!?」

[メイン]   : 「……■■■■■■ッ…!」

[メイン] 天ノ川 きらら : や、やらかした………!……攻勢を、落としちゃったから……!

[メイン] 霧原かすみ : 「あっ! 先輩っ!!」

[メイン] 霧原かすみ : 今度こそ、先輩を助けないと……!

[メイン] 天ノ川 きらら : 苦虫を嚙み潰したような表情をしながら、囚われた少女を見やり。

[メイン]   : べちょり。粘着質な音を残しながら────

[メイン] GM : その姿は消え去った。
後には、引きちぎられたリボンが残されるのみ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────追いかけるよッ!!カスミ!さやさや!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 毅然とした態度に戻り、そして先輩としての顔を二人へ向ける。

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガティという生き物に対し、色々思うことはあれど
新人に対し、そういった弱い部分は、見せるわけにはいかない。

[メイン] 霧原かすみ : 「はひっ! わ、わかりました!」
この人、何で私の名前を……あ、そういえばミスティ★カスミって。
こういうとき、名探偵みたいに状況整理を……!

[メイン] 美樹さやか : 「わーってるって……!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : ……っと、いけないね、こりゃ。

[メイン] 天ノ川 きらら : この子は、マジカルガールになったばかりなんだから。

[メイン] 霧原かすみ : そう思って必死になるも、矢継ぎ早の展開には追いつけず。
とにかく言葉に従がおうと……とにかく追わないといけないのだけは分かっていたから。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……あたしは、きらめく星のプリンセス!キュアトゥインクル!
 まぁ色々あって、マジカルガールやってるよ!」
かすみに、絶対に大丈夫だと、安心させるように、自信に満ちた笑顔を向け
縊れた腰に手を当て、モデルらしいポーズ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「走りながら状況説明するけど、それでいいかな?」

[メイン] 霧原かすみ : 「え、ええと……そ、そそそ、それで大丈夫でしゅ!」

[メイン] 霧原かすみ : ああ、噛んじゃった……!
そういえば、先輩以外と話すと緊張が……!

[メイン] 天ノ川 きらら : それに対し、あははっ!と笑い。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「ほぉら、さやさや!先輩なんだから、ちゃんと指導しなくちゃだよ!」
さやかの背中を軽く叩き。

[メイン] 美樹さやか : 「えっ、あたし!?」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「とりあえずあたしが先導するから!着いて来て!」

[メイン] 天ノ川 きらら : そうだよ!さやさやだよー!と、肘でさやかの横腹を突っつき。

[メイン] 天ノ川 きらら : そのまま、きららは家々の屋根へと跳躍する。

[メイン] 美樹さやか : 「えーっと…指導、指導かぁ……」

[メイン] 霧原かすみ : 「ええっ!? あ、あんなところを転々と……」
目の前で繰り広げられるのは人間離れした身体能力。
いや、それを言うなら怪物と戦ったときの方が凄かったけど……!

[メイン] 美樹さやか : うんうんと悩み……よし、と手をポンとたたき

[メイン] 美樹さやか : 「よし!! 兎に角追いかけながら考えよう!!」

[メイン] 霧原かすみ : 「お、追いかけって……ええ!?」

[メイン] 霧原かすみ : 今度こそ状況整理……!
ミステリ小説ならこういうとき、まずは出来事のあらましを……!
あの人はマジカルガールって名乗ってて、そういえば私も……!

[メイン] 美樹さやか : 強引にかすみの手を掴み

[メイン] 美樹さやか : 「いっせーのーっせ!!」

[メイン] 美樹さやか : 思い切り飛び上がった

[メイン] 霧原かすみ : 「ひゃあ〜っ!!」
軽々と引っ張り上げられて、宙を舞う。

[メイン] GM : 飛び上がった矢先、さやかは落ちているあるものに目が付いた。
それは─────山名 友江の生徒手帳であった。

[メイン] 美樹さやか : 「───えっ」

[メイン] GM : ここは、山名の登校経路ではないことは、友人であるさやかならば理解できることであろう。

[メイン] 美樹さやか : 超人的な視力が、ここに”あってはならない“物を捉える

[メイン] 美樹さやか : 巻き込まれた、被害者である。
それだけでも大問題だ、しかし。

[メイン] 美樹さやか : 理性は冷徹に、ある可能性を示唆していた
そんな事はあり得ないと、憤りを重ねる心を無視して

[メイン] 美樹さやか :  

[メイン] GM : middle2「真実への推理」登場:全員

[メイン] GM :  

[メイン] GM : [情報項目]
・細川 柑奈(ほそかわ かんな)について
【お喋り】判定:難易度6。

・山名 友江(やまな ともえ)について
【お喋り】判定:難易度6。

・ネガレヴィアタン、およびその動きについて
【マジカル】判定:難易度10。

・柑奈を連れ去ったネガティの行方について
【マジカル】判定:難易度8。

[メイン] GM :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────風を切り、空を跳ぶ3人の少女達。
件のネガティは、恐るべき速さでその身を隠したため
その追跡が現状、困難極めていた。

[メイン] 天ノ川 きらら : 結果的に言えば、マジカルガールが一人増えてくれたことは、喜ばしい事態ではあった。

[メイン] 天ノ川 きらら : こうして対処を行うに当たって、きららとさやかのみであった場合
より多くの時間が必要となっているかもしれない。
その場合─────一体、いくつの日常が、奪われてしまうのやら。

[メイン] 天ノ川 きらら : ともかく、まずは新戦力として緊急で迎えた少女、かすみへ
一通り、きららが知り得る、マジカルガールやネガティに関する真実を告げた。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────そしてこれがキボーの、キョウキョウ!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 飛び走りながら、端末を取り出し
キョウを映した画面を、かすみへと見せる。

[メイン] 霧原かすみ : 「えっ、えっと……!
 よ、よろしく、おっ、おねがいしまひゅっ……!」
画面に向かって挨拶しなきゃ……って、ま、また噛んじゃった……うう……。

[メイン] 美樹さやか : 「あっはっは! 緊張しない緊張しない!!」

[メイン] キョウ : ぶっきらぼうな顔を向けながらも、画面の前にいるかすみに、手を振る様子が見えるだろう。

[メイン] 霧原かすみ : 緊張でぐるぐる目になりながらも手をぎこちなく振り返す。

[メイン] 霧原かすみ : 話によると、二人は魔法少女で、私もそれに目覚めたってことらしい。
そして先輩を襲った存在……ネガティを倒す為に、私にも協力して欲しいって。

[メイン] 霧原かすみ : 魔法少女……私が知ってる魔法少女は、変身して、街の平和を守って。
愛とか、希望とか……そんなキラキラしたものが、いっぱい詰まってる。

[メイン] 霧原かすみ : いつも図書館で本ばかり読んでて、人ともあまり話せなくて……魔法少女とは、正反対。
そんな私に務まるのかな……?

[メイン] 天ノ川 きらら : 「そうそう!マジカルガールに選ばれたってことはきっと
 カスミの心には、誰にも負けないくらいおっきな夢とか希望とか!
 そういうのがあるはずだからねー!」

[メイン] 天ノ川 きらら : かすみへと、ニッ!と笑い。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「でも、何か心配なこととかあったら、先輩マジカルガールのあたしや
 さやさやに、いーーっぱい頼ってくれちゃっても、いいんだからねー?」
へらへらと笑いながら。

[メイン] 霧原かすみ : 「ええっと……あ、あ……ありがとう、ございます……!」

[メイン] 美樹さやか : 「───あ、うん。そうそう頼ってくれていいよ」

[メイン] 霧原かすみ : こ、今度はちゃんと言えた!
ゆっくりだけど……!

[メイン] 天ノ川 きらら : ……さぁて、こういうこと言ったとしても、やっぱ緊張しちゃう時は
ど~~~しても、緊張しちゃうよねぇ。
あたしも、初めてモデルとして、その選考会に行った時は、まぁ、割かし緊張したし。

[メイン] 天ノ川 きらら : こういう時は─────自分の知ってるものを話せると、落ち着けるんだよね。
周りが知らないものだらけだからこそ、ね?

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────さってさて、あのネガティの行方だけど……
 ちょ~~っと、探すのが難しいねぇ……」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「それに、カスミのお友達を連れて行っちゃったみたいだけど……
 ……もしかしたら、そのお友達に関係とか、してるのかも?」
ちらりと、かすみの方を向き。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「ここはさ、ちょっと"推理"とかが必要かも?」

[メイン] 美樹さやか : 「…あの娘、かすみの友達だったんだ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「あの子に関係すること、何か知ってるかな?」

[メイン] 霧原かすみ : 「ええっと、先輩のことですか……」

[メイン] 霧原かすみ : 推理とか大好きだし、お話の中の名探偵には憧れる。
でも、いわゆる推理小説の中の名探偵が、いつでも真相を看破できるのは……作者が、答えを知っているから。

[メイン] 霧原かすみ : 自分で問題を設定して、名探偵を通して答え合わせをしているだけ。
だから作者不在のこの現実では、なかなか真相を突き止めるのは……本当は、難しい。でも。

[メイン] 霧原かすみ : 「わかりました……やってみます!」
先輩の危機という現実に起こった難事件。
私が……私が解決しないといけないんだ!

[メイン] 天ノ川 きらら : 頼んだよっ!と、かすみを勇気づけるようにはにかむ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 誰かに頼られるのって、やっぱ割と嬉しいし?
これでカスミが少しでも、自信持てたら嬉しいな~って。

[メイン] 霧原かすみ : いつもみたいな名探偵ごっこじゃない、本物の“捜査”が始まった。

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ : ・細川 柑奈(ほそかわ かんな)について
【お喋り】判定:難易度6。

[メイン] 霧原かすみ : 2D+1>=6 【お喋り】判定 (2D6+1>=6) > 6[4,2]+1 > 7 > 成功

[メイン] GM :  

[メイン] GM : ・細川 柑奈(ほそかわ かんな)について
花岡学園に最近転校してきた少女であり、水泳部のエースとして現在は知られている。
口数が少なく、内気な少女ではあるものの、水泳に対し強い情熱を抱いている。
両親が水泳選手であったこともり、その才気は学園でも惜しみなく披露し、成績は既存部員達をゴボウ抜きしている。
花岡学園では、部活動における成績優秀者に対し、学費免除といった制度を設けている。そのため、そういったことに関わる恨みを買われることもあるようだ。

[メイン] GM :  

[メイン] 霧原かすみ : 「まずですね、先輩の両親は水泳選手で。
 その才能を受け継いだのか成績も凄いんです、それでそれで──」
先輩の話となると、今までのは打って変わって早口に。
先輩が成果を上げていることが、自分のことのように嬉しくて。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「わ、わわわっ……!?そ、そうなんだ!
 へへ!いいじゃん!カスミの友達、すごいじゃん!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 唐突の早口に狼狽しつつも、元気を取り戻していくかすみの姿に微笑ましく思い、にこやかに笑い。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……それにしても、なるほどねぇ……水泳部のエース
 そして花岡学園は─────特待生制度を設けてる
 となると………はは、こりゃあ確かに、ネガティが生まれやすいよねぇ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 僻みという感情は、人間社会で暮らしていく以上、切っても切り離すことができないものだ。
きららもまた、モデル稼業をしていく中で、そういった感情を向けられることがかなりある。

[メイン] 天ノ川 きらら : ちょっぴり、うへぇ、と思った。

[メイン] 美樹さやか : 「…ゴボウ抜き、かぁ」

[メイン] 霧原かすみ : 「そ、それは……」
そういったことで恨みを買われることもある。
噂では聞いたことがあるけど……本当にそんなことがあるのかは、今までは怖くて調べられなかった。

[メイン] 天ノ川 きらら : 不安の色を浮かべるかすみを見て、なんとか励ましの言葉を送ろうとするも。
………正直なところ、事態が事態だ。テキトーなことなんて、言えない。

[メイン] 天ノ川 きらら : そもそも、特定人物だけを、ああやって連れ去るだなんて
割と異例なとこもある。そうなるとやっぱ……なんか、そういう負の感情由来なんだろうって、思ってしまう。

[メイン] 美樹さやか : 残念ながら、これを聞いた以上
確かめなければならない

[メイン] 天ノ川 きらら : ただそれを口にしてしまえば、かすみの友達を、そしてかすみを傷つけることになる。

[メイン] 天ノ川 きらら : そんなのは、ちょっとナンセンスだよね。

[メイン] 美樹さやか : 「んっと……取り敢えず、伝えておくとさ。あたしの友達も、かすみの友達と同じ部なんだよね…」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「………へぇ?」
あくまで小悪魔的な笑みで、されどその顔には、ちょっとヘヴィさもある。

[メイン] 天ノ川 きらら : 嫌な予感がしてならない。今でさえちょっと胃が痛いのに。

[メイン] 霧原かすみ : 「ええっそうなんですか!?
 ということは私と美樹さんは同じ学校だったりするんですかね……?」
他校の友達ということも全然あり得ることなのだが、少し気になった。

[メイン] 美樹さやか : 「うんにゃ、あたしは友達に会いに他所から来ただけ…でさ」

[メイン] 美樹さやか : 「結構、色々負担みたいでさちょっと心配なんだよね」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……ちょっとその子について、詳しく聞かせてもらっても?」

[メイン] 天ノ川 きらら : ちらりと、さやかの方へ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 聞きたくない真実だとしても、聞かなくちゃいけない。
耳を塞いだままじゃ、助けを求める誰かの悲鳴すらも聞こえないっしょ?

[メイン] 美樹さやか : 「…その子、水泳部の部長でさ。ずっと頑張って来たみたいだけど」

[メイン] 美樹さやか : そう話しながら──

[メイン] 美樹さやか :  

[メイン] 美樹さやか : 山名 友江(やまな ともえ)について

[メイン] 美樹さやか : 1D+2>=6 【お喋り】判定 (1D6+2>=6) > 2[2]+2 > 4 > 失敗

[メイン] 美樹さやか : まりょーく!

[メイン] system : [ 美樹さやか ] 魔力 : 12 → 11

[メイン] 美樹さやか : 1d6 (1D6) > 6

[メイン] GM :

[メイン] GM : ・山名 友江(やまな ともえ)について
花岡学園に特待生として所属する、水泳部長の少女。
明るくハツラツとした、キャプテンらしい性格。しかしそれゆえか水泳に対しての本気度は非常に高く、時に苛烈になることもあるだとか。
柑奈が転校してくる前までは、友江が水泳部で最も好成績を収めていたということもあり、一番の座を奪われた現在は、どこか焦りの感情が見えていた。
周りに元気を振りまく彼女であったが、余裕を無くしてしまった現在は、周りと壁を作っており、関わる人が少なくなっている様子だ。

[メイン] GM :  

[メイン] 美樹さやか : 詳細を話すうちに、聞いた噂話の整理も終わり
結論を零す

[メイン] 美樹さやか : 「“ネガティ”に、近づいてるかもしれない。そう思って、話しかけたんだけど……」

[メイン] 天ノ川 きらら : その言葉を聞き、きららの顔に曇りの表情が浮かんでいく。

[メイン] 天ノ川 きらら : 生々しい。本人には、それなりに力を持っているにも関わらず。
それでも、負けてしまう時は、負けてしまう。現実の非情さがそこにあった。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「まぁ……そりゃ、辛いよね」

[メイン] 天ノ川 きらら : きららもまた、溢してしまう。

[メイン] 霧原かすみ : 「そ……そう、ですよね……」
先輩の成果は誇らしかった。
でもその裏には……そんなことがあったなんて。
さっきまで無邪気に先輩のことを話してたのに、何だかそれが気不味くて。
ありきたりな言葉を絞り出すしかなかった。

[メイン] 美樹さやか : 「まあ、負けること自体は才能とか努力の差で、仕方ないんだけど……」

[メイン] 美樹さやか : 「…せめて、受け止めやすくってね。勝ち方と同じくらい、負け方も大事だもん」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「しかも、あれっしょ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「特待生として学園に来たってことは、特待生じゃなくちゃいけない理由
 そういうのもあるだろうし……そうなると、その子にとっての
 "負け"って……まぁ、かなり大きいものなんだろうね」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────クライカンパニ-の幹部が、目をつけるわけだ、こりゃ」

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガティは、自然発生などしない。
それが現れる時は必ず、何かしらの関与がある。

[メイン] 美樹さやか : 「……そ」

[メイン] 天ノ川 きらら : この街に、ネガレヴィアタンと呼ばれるクライカンパニーの幹部が訪れていると聞きつけ、きららはやってきたわけだが。
いやはや、ここまで大きな種を植えちゃうだなんて。なんともまぁ……。

[メイン] 天ノ川 きらら : 目の付け所というか、やっぱり侮れない気がする。
今回、対峙するかもしれない幹部─────。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……それじゃ!あたし達が倒さなくちゃいけない敵さんについて
 ちょ~っと調べるから、待っててね~」

[メイン] 天ノ川 きらら : 張り詰めた空気を壊すように、話題を切り替え、そして端末を手にし。

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら : ・ネガレヴィアタン、およびその動きについて
【マジカル】判定:難易度10。

[メイン] 天ノ川 きらら : 3D+0>=10 【マジカル】判定 (3D6+0>=10) > 13[3,5,5]+0 > 13 > 成功

[メイン] GM :

[メイン] GM : ・ネガレヴィアタン、およびその動きについて
ネガティ達を束ね、人類を負の感情で支配しようと目論む結社・クライカンパニーの幹部の一人。
水魔法を得意とし、その力は並みのマジカルガールでは太刀打ちできない程、危険で強力な存在である。
また、人の"嫉妬心"に同調し、それを増幅させるように語り掛けることでネガティを生み出すことが分かっており、今回の件においても関わっている可能性が高い。
魔力量が高く、その技術も巧妙であるため、動きについては現在も察知することができていない。

[メイン] GM :

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────余計なことしちゃったかもね。

[メイン] 天ノ川 きらら : 分かってはいたけれども……今回、関わってるかもしれない幹部は……。
─────新人が相手するには、分が悪すぎるところが、ある。

[メイン] 天ノ川 きらら : 余計、カスミを委縮させ兼ねないかもしれない。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「………ま、まぁ!でも大丈夫よ!
 あたしがいれば、ちょちょいのちょ~いだから!」

[メイン] 天ノ川 きらら : かすみとさやかへ、相変わらずの小悪魔的笑みを見せる。

[メイン] 美樹さやか : 「あはは…歳下相手に、そう気張らせてらんないって!」

[メイン] 霧原かすみ : その懸念通り、相当の実力者ということに当然萎縮していた。
ちょっと勇気が出たのかもしれないけれど、こんな風に衣装だけ変えても、心まで変身できない……。

[メイン] 霧原かすみ : 「で、でも……えっと……私は」

[メイン] 霧原かすみ : 「先輩をもう、見過ごしたく……ないです」
あんなに助かって欲しかったのに、何もできずにただ泣き崩れるしかなかった自分はもう……嫌だった。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……………」
その言葉に、表情を緩ませ。

[メイン] 天ノ川 きらら : ……なーんだ、あたしの勘違いじゃん。

[メイン] 天ノ川 きらら : この子、超強いじゃん。

[メイン] 天ノ川 きらら : そして、ニッ、と笑い。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「流れ星は、まだ消えてない」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「探偵さん、探偵さん」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「流れ星は、どこに落ちたかな?」

[メイン] 霧原かすみ : 「ま、任せてください!
 推理は……好きですから」
警察じゃないと難しいような捜査だって、魔法の力があるのなら、きっと真実を導ける。

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ : ・柑奈を連れ去ったネガティの行方について
【マジカル】判定:難易度8。

[メイン] 霧原かすみ : 2D+1>=8 【マジカル】判定 (2D6+1>=8) > 7[6,1]+1 > 8 > 成功

[メイン] GM :

[メイン] GM : ・柑奈を連れ去ったネガティの行方について
強いネガティ反応は、街道を乱暴に横断するように走り抜けており、そして今、先程の攻撃が効いたのか、廃工場内にてその反応が止まっている。
なお、キボーの支援魔法によって現在、道中のネガティによって破壊された道や建物の修復作業が行われ、そして人々の目撃情報もまた、記憶処理魔法によって消去されている最中だ。
ネガティとは、負の感情を起源とした、負の感情そのものの存在であり、荒々しく、制御不能な生命体である。
このまま放っておけば、柑奈の命が失われてしまうかもしれない。その場所が分かった今、すぐにでも急行すべきだろう。

[メイン] GM :

[メイン] 霧原かすみ : 魔法の力は凄かった。
あの液状の怪物が遺した痕跡や、それらしきものを見かけた人とか──と言っても、キボーによって記憶は随時消されているみたいだけど──一つ一つは小さな証拠でも、照らし合わせたら答えは出る。

[メイン] 霧原かすみ : そうして突き止めたのが、この近くの廃工場。
そこは本来立ち入り禁止で、土壌汚染などが懸念されていることから取り壊しが計画されているのだとか。

[メイン] 霧原かすみ : 危険な場所、恐ろしい存在。
本当だったら、そんなところに逆立ちしたって行けないけど、今回は違う。だって──

[メイン] 霧原かすみ : 「私、もう……先輩を裏切りたくないから」

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] GM : middle3「水面に広がる波紋」登場:全員

[メイン] GM : あなた達は廃工場前へと辿り着く。
誰にも使われていない、解体作業がなされないまま放置されていた場所。

[メイン] GM : 鬱蒼としており、肝試しのスポットにでも使われていそうなそこ。
あなた達が歩みを進め、中へと向かおうとした時────。

[メイン] GM :
「おやおや、随分とお早い到来ですね、マジカルガールの皆さん。」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────っ!?」

[メイン] GM : 静かな男性の声。
そしてその声がした方向を向くと、工場の屋根の上に、一人の男が佇み、あなた達を悠々と見下ろしていた。

[メイン] 天ノ川 きらら : ぞわりと、悪寒が背中にびっしりと走り去っていく感覚。

[メイン] 美樹さやか : 「ッ! バレてる……!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : この場には、誰もいないはず。
キョウにそう教えられやってきた、しかし……"人語"。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────あ、あれは………!?」

[メイン] 天ノ川 きらら : 屋根を見上げる。冷や汗が一つ、たらりと落ちる。

[メイン] ネガレビィアタン : ぱち、ぱち、ぱち、と拍手をしながら、ゆっくりと屋根から飛び降り、静かに地面へと着地する。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……"ネガレヴィアタン"……だね?」
小悪魔的笑みを浮かべながらも、対峙する存在に、圧倒される。

[メイン] ネガレビィアタン : まるで小石が静かな池に落とされたように。
水一つない地面でありながら、そこには水しぶきが上がり、波紋が広がる。

[メイン] 霧原かすみ : その姿を確認して、ひっ、と声が思わず漏れる。
丁寧で、物腰柔らかな口調にも関わらず……警鐘を鳴らしているかのように心臓が脈打つ。

[メイン] 天ノ川 きらら : ……凄まじい魔法の制御能力。
ネガティは、衝動的に暴れるだけに特化した、暴走した魔法を駆使するのだが。

[メイン] 天ノ川 きらら : 目の前にいる存在は、"静寂"。
繊細な程にまで、魔力が練られている。

[メイン] 天ノ川 きらら : 一種の、匠の技とも言えるそれは─────。
幹部クラスであることを、口で語るよりも明らかなものとしていた。

[メイン] ネガレビィアタン : きららの問いに、上げていた口角が、さらに上がる。

[メイン] ネガレビィアタン : 「ではお見知りおきを。私はネガレヴィアタンと申します。
 恐縮ながら────クライカンパニーの幹部を務めさせていただいております」

[メイン] 美樹さやか : 道路を破壊して逃げていたあいつとは全然違う…

[メイン] 美樹さやか : 完璧な魔力制御……攫ったのも暴れたのもコイツじゃない

[メイン] 天ノ川 きらら : 「へぇ……?随分と、礼儀正しそうじゃん?
 ねぇ、それじゃあネガレヴィアタン
 あたし達、その先に要があるんだけど?」

[メイン] 美樹さやか : 「…なら、あそこにいたのは」

[メイン] ネガレビィアタン : 仰々しくお辞儀をし、マジカルガールに丁重に返す。

[メイン] GM : 男から放たれる、空気をひりつかせる程の魔力量によってあなた達は今、非日常に立っているということを改めて思い知らされる。
込み上げられる不安や恐怖などといった感情によって─────。

[メイン] GM : 衝撃判定:難易度12。

[メイン] 天ノ川 きらら : あくまで、ネガレヴィアタンの恐々とした威圧に屈していないとするように。
ニヤけ笑顔を向けるも─────。

[メイン] 天ノ川 きらら : 3D+3>=12 衝撃判定 (3D6+3>=12) > 12[5,3,4]+3 > 15 > 成功

[メイン] 美樹さやか : 1D+6>=12 衝撃判定 (1D6+6>=12) > 1[1]+6 > 7 > 失敗

[メイン] 霧原かすみ : 2D+3>=12 衝撃判定 (2D6+3>=12) > 9[3,6]+3 > 12 > 成功

[メイン] system : [ 天ノ川 きらら ] 穢れ : 3 → 4

[メイン] 美樹さやか : 1d6 (1D6) > 1

[メイン] system : [ 美樹さやか ] 穢れ : 6 → 7

[メイン] 天ノ川 きらら : ビリリッ、と伝わる威圧感は、拭いきれなかった。

[メイン] 天ノ川 きらら : へへへ……こりゃ、やばっ。大物じゃん。

[メイン] ネガレビィアタン : きららの声に、わざとらしく両手を広げながら。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「どう?どいてくれたりする?」

[メイン] 霧原かすみ : 「……っ! ううっ……!!」
思わず目を瞑る。震えが止まらない。
こんな……こんな暗くて、恐ろしい……そんな魔力に包まれて希望が掻き消えそうになる。

[メイン] ネガレビィアタン : 「そう焦らずともよいではありませんか。」
「これより始まるは、報われない感情が織りなす、それはそれは儚くも美しい、"嫉妬"のレヴューなのですから。」

[メイン] 霧原かすみ : でも、でも。
杖をぎゅっと握りしめて、それをネガレビィアタンに震えながら向けて。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「………"嫉妬"……」
ぽつりと、そう漏らす。

[メイン] 霧原かすみ : 「せ、先輩を……先輩を返してよ!!!」
絞り出すような、それでも残った一頻りの声を上げる。
震えだってまだ止まらないけど、もう……引けない。

[メイン] 天ノ川 きらら : ……なるほど、なるほど……じゃあ、アイツも─────
─────"嫉妬"の、ネガティ、ということなんだ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 光あるところに、闇がある。
誰かの栄光の影には、涙がある。

[メイン] ネガレビィアタン : 「あなた方はお客様でしょう?
 劇団員だけが織りなす舞台に上がろうという行為はマナー違反、ですよ」

[メイン] 天ノ川 きらら : あたしが夢見る舞台だって、そうだ。
進む先は、いわば、"嫉妬"のレヴュー。

[メイン] ネガレビィアタン : きららにそう返し、かすみへと目を細める。

[メイン] 美樹さやか : 「勝手に人の心を揺さぶっておいて、勝手言うんじゃないわよ!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : ……っ。やばっ……カスミとさやさやが……!
………どうする?どうするよあたし………!
冷静になっとけって、あたし……!今、あたしができることはなんだ……!?

[メイン] GM : ネガレビィアタンは仰々しく掌を掲げ。
水球を作り出せば────その映像には。
倒れ伏したままの柑奈と、それににじりよる怪物の姿。

[メイン] ネガレビィアタン : 「返す?揺さぶる?いえいえ、とんでもない……
 あの方は自らが望んで、”嫉妬”したのです
 その劇に見合う物を、持ち合わせていますか?」

[メイン] ネガレビィアタン : そして、液晶と化していた水がはじけ飛び。
弾丸のように、さやかとかすみに降りかからんとする。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────煌めけッ!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 輝く星型の嵐が、それらの軌道を逸らし─────。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────ぐっ!!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : その身に、受け止める。

[メイン] 美樹さやか : 迎撃のために剣を振り翳そうとしたまま
その様子見て…

[メイン] 美樹さやか : 「きららっ! アンタ、なんでこんな事を…!」

[メイン] 天ノ川 きらら : なんて膨大な、それでいて……言っちゃえば、"美しい"技ッ……!?
雫一つ一つ、丁寧に編み込まれた魔力が施されている……!?

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────へへっ、そりゃあ、ねぇ?」
冷や汗を掻きながら、にやりと。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「"劇団員"の"顔"を傷つけちゃえば、舞台に上がれないじゃん?」

[メイン] 霧原かすみ : 「天ノ川さん!!」
魔法少女については詳しく、腕が確かだと認められていると聞いていた天ノ川さんが……私達を守る為にボロボロになって……!

[メイン] ネガレビィアタン : 水の弾丸を逸らし、庇うきららに、目を細めつつも。

[メイン] 美樹さやか : 「…えっ?」

[メイン] 天ノ川 きらら : カスミ、そしてさやかの動きを制するように、手のひらを見せながら
視線は、ネガレヴィアタンの方へ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「この二人、実は"関係者"なんだよね」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「だからさ─────」

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────それは、流星。
真っ黄色に輝く直線が、ネガレヴィアタンの方へと、目にも止まらぬ速さで。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「舞台裏同士、仲良くしようじゃんッ!」

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガレヴィアタンに向け、その拳を突き立てようとし。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……舞台に上がれない、アンタの"嫉妬"は
 ─────あたしが受け止めるからさ」

[メイン] ネガレビィアタン : 黄色の流星が、ネガレビィアタンの手によって弾かれながらも。
その一閃、一瞬だけが掠り、服に傷をつけ。

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガレヴィアタンを至近距離で、真っ直ぐと見つめ。

[メイン] ネガレビィアタン : 「おやおや……主演交代のスケジュールはありませんがね……
 ですが、ダンスへの勧誘を、断る事なんて野暮はしませんよ」

[メイン] ネガレビィアタン : 口角をニィ、と上げながら、きららへと立ちはだかり。

[メイン] 霧原かすみ : 「天ノ川さん! わ、私もやります、今度は足手纏いには──」
私だってここに立っているんだ、守られているだけじゃいられない。
加勢しなきゃと、天ノ川の方へ向かおうとするが──

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────カスミッ!!!」
きららの怒号が、反響する。

[メイン] 天ノ川 きらら : きららは、背中越しにかすみへ、そしてさやかへ叫ぶ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「細川ちゃんを助けるんでしょッ!!
 山名ちゃんの負の感情を!癒してあげるんでしょッ!!!」

[メイン] 美樹さやか : 「……」

[メイン] 天ノ川 きらら : そして、ちらりと二人の方へと顔を向け。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────ここは、あたしに任せて、先に行って!」
ニヤリと、小悪魔のような笑みを。

[メイン] 霧原かすみ : 「で、でも……」
一瞬迷う。
でも突き放すような厳しさの裏には……やっぱり優しさがある。

[メイン] 美樹さやか : 「行くよッ! かすみ!!」

[メイン] 霧原かすみ : 「し、信じてますから!」
それを無駄にしちゃいけない。
きっと大丈夫だと、天ノ川さんなら大丈夫だと言い聞かせて。

[メイン] 美樹さやか : 敵に背を向け、付き合いが短いとはいえ仲間を置き去りにして前に進む
だが、託された以上、行くしかない

[メイン] 霧原かすみ : 「私も先輩を助けますから……天ノ川さんも、絶対! 勝ってください!」

[メイン] 天ノ川 きらら : その言葉に─────強く、頷く。

[メイン] 天ノ川 きらら : あたしも、信じてるよ。
カスミのこと、さやさやのこと。

[メイン] 霧原かすみ : 振り返っちゃいけない。
それは天ノ川さんの思いを無下にしちゃうから。
だから振り返ることなく、先輩の元へ脇目も振らずに駆けていく。

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「………二人っきりになっちゃったね?シャルウィーダンス?」

[メイン] 天ノ川 きらら : その瞳は、ネガレヴィアタンの方へと戻す。

[メイン] ネガレビィアタン : 「見事な寸劇でした、惚れ惚れしてしまいそうですよ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「"嫉妬"しちゃった?」

[メイン] ネガレビィアタン : その言葉に、仰々しく掲げていた手が────揺れ。

[メイン] ネガレビィアタン :  

[メイン] ネガレビィアタン :  

[メイン] ネガレビィアタン : 「────ネガティが人間に、嫉妬、だと?」

[メイン] ネガレビィアタン :  

[メイン] ネガレビィアタン :  

[メイン] ネガレビィアタン : 獣の牙を突き付けるように、水の刃がきららの首元へとあてがわれる。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────っ!!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : やばっ……!?今の、見えなかったんだけど……!?

[メイン] 天ノ川 きらら : 冷や汗が、つぅー、と首筋を伝う。

[メイン] 天ノ川 きらら : されど、きららの顔には、小悪魔的笑みが絶えない。

[メイン] ネガレビィアタン : 先ほどまでに見せていたわざとらしい、如何にもな演技振りはなく。
────人とは程遠い、獣の牙を見せながらも。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……言っておくけど」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「あたしはね、全部が全部、良いものばっかじゃないって
 そう思って生きてきてるから
 この世界は、そんな都合の良いことばかりじゃない、って」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「でもさ、悪いと思われてるものにだってさ
 なんていうか、ものの見方っていうのが、あるじゃん?」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────"嫉妬"」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「それってさ、どうしてそういう感情を他人に向けるものなんだと思う?
 ネガレヴィアタンは、どう思うよ?」

[メイン] ネガレビィアタン : 「人が自らよりも優れていたり、恵まれている物事。
 それらを抱える自己を否定できず他人にその恨みを衝突させるのでしょう」

[メイン] ネガレビィアタン : 刃を当てたまま、まるで礼儀正しく振舞うかのように。
ネガレビィアタンはネクタイを片手で締め直し。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「そう」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「つまりさ─────自分よりも誰かの方が上だって
 そう思っちゃって、それでも……認めたくない
 そんな思いから出来上がるのが、"嫉妬"じゃん?」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「でも─────それは」

[メイン] 天ノ川 きらら : 一歩、ネガレヴィアタンへと踏み込む。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「今まで自分が頑張ってきたからこそ、そう思うものなんだよ
 特に頑張ってこなかったものに対し、人は"嫉妬"しない
 もし、テレビで見る野球選手やサッカー選手に"嫉妬"を向けるなら」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「応援する人なんて、誰もいなくなるんだから」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────つまり」

[メイン] 天ノ川 きらら : さらに一歩、踏み込む。

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガレヴィアタンの瞳を、じっと見やる。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「頑張ってきたからこそ、そういった感情が出る
 それは……その人の、血と汗の結晶みたいなもの」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「あたしは、それを悪いものだとは思わないよ」

[メイン] 天ノ川 きらら : あたしだってそうだよ
モデルになるために、頑張ってきた
自分よりもすごい人がいた時は、やっぱ嫉妬した

[メイン] 天ノ川 きらら : でも─────その"嫉妬"は、あたしにとってのバネになった。
負けられない、だからこそ頑張るぞって。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「努力の結晶なんだよ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「それって─────素敵じゃない?」

[メイン] 天ノ川 きらら : ニヤリと、ネガレヴィアタンへ見やる。

[メイン] ネガレビィアタン : 「……世迷言を」

[メイン] ネガレビィアタン : 「悪い物とは思わない……?努力の結晶……だと?
 フフ、そうだろうな……言葉を良くしただけだ。お前たちにとっては、嫉妬はただの踏み台にしか過ぎない」

[メイン] ネガレビィアタン : 踏み込む足に、刃の勢いが押されつつ。
鋭い刃を立てているというのにもかかわらず、きららは止まることがない。

[メイン] ネガレビィアタン : 「貴様が……嫉妬を、努力の結晶だと宣うなら……」

[メイン] ネガレビィアタン : 「無から生まれたものは────ネガティは、どうなる!」

[メイン] ネガレビィアタン : 黄を払うように、周囲の水が浮かび上がり、またも弾丸となり襲い掛かろうとするも。

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────きらりの肉体にそれは、幾つも突き刺さる。

[メイン] 天ノ川 きらら : その体に、血飛沫が舞う。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「ぐ、ふっ……!……めっちゃ、効くわ、これ」
ニヤけ顔ながらも、苦痛の色が混ざりつつ。

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガティの……悲しい叫びの塊を、肌身で感じ取った。

[メイン] 天ノ川 きらら : 魔法で防御することもできたが、それは─────しなかった。
いや、するべきではない、と思ったのだ。

[メイン] ネガレビィアタン : 「……避ける事も、防ぐことも出来ただろう」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……まぁね?バレちゃった?さすが幹部クラスだ
 全部お見通しってわけだ」

[メイン] 天ノ川 きらら : へらへらと笑いながら。

[メイン] ネガレビィアタン : その仕草に、苛立つように拳を強く握りしめる。

[メイン] 天ノ川 きらら : 肉体の悲鳴に、脚がぷるぷると震えながら。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「でも、アンタ達がこれまでずっと味わってきてる苦痛は……
 きっと、こんなものじゃない、これ以上に……痛いんだろうね」

[メイン] 天ノ川 きらら : 人間と、そしてネガティは、その起源からして、平等ではない。
ネガティは、人間から生まれた存在に過ぎず、その生命も人間によって左右されてしまう。

[メイン] 天ノ川 きらら : 人間以上に、比べ物にならないほどにまで、不自由なのだ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「あたしはさ、欲張りさんなんだ」

[メイン] 天ノ川 きらら : ぷるぷると震える手を、ネガレヴィアタンへと伸ばす。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────あたし達人間と、そしてネガティの"共存"
 実は、結構前向きに考えてるんだよね
 そんな世界が実現したらさ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「めっちゃきらきらじゃん」
ニッ、と笑う。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「だからこそ、アンタ達の苦しみ、痛みをあたしは感じなくちゃいけない」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「どう?ネガレヴィアタン」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「シャルウィダンス?」

[メイン] 天ノ川 きらら : 舞台裏?へへ、とんでもない。

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────ここが、あたしと、そしてネガレヴィアタン、アンタの、大舞台だよ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「誰もが羨むような演劇でも、やってみない?」

[メイン] ネガレビィアタン : その手に────口角が歪む。
影の存在、ネガティ。嫉妬である負の感情をオリジンとして生まれたネガレビィアタン。
それを照らすように向けられた、黄色の流星は────。

[メイン] ネガレビィアタン : 「…………手を取り合う"未来"が来れば
 俺はもう、いないだけだ、マジカルガール」

[メイン] ネガレビィアタン : 「だが────今回は、俺の負けだ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「天ノ川 きらら」

[メイン] 天ノ川 きらら : 指を、ちっちっち、と。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「マジカルガールじゃないよ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「じゃあ、手を取ってくれなかったあたしの負けでもあるってことで」
ニッ、と笑う。

[メイン] ネガレビィアタン : 「……天ノ川きらら、か」

[メイン] ネガレビィアタン : 差し伸べられた手に────バン!と、ネガレヴィアタンの拳で、吹き飛ばすほどの力で殴りながらも。

[メイン] ネガレビィアタン : 「この手の痛みに掛けて、覚えておこうか
 演者の名は、忘れないものだ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「痛っ─────!………へ、へへへっ、こりゃどうも」

[メイン] ネガレビィアタン : ばしゃり、ネガレヴィアタンの体が水へと変わり、落ちる。────姿はもう、消えた。

[メイン] 天ノ川 きらら : じんじんと、手のひらから鈍い痛みが広がる。

[メイン] 天ノ川 きらら : そして、地に広がる水を見やりながら。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……ばいび、ネガレヴィアタン
 でもあたし、まだ諦めてないから」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「そこんとこ、よろしく」

[メイン] 天ノ川 きらら : そして、空を見上げ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 夕暮れの奥に見える、一番星を目に焼き付けながら。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「例え人間でも、ネガレヴィでも、それぞれ
 きらきらと輝く夢があるならさ、それは……大事にした方が、いいじゃん」

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら : 「人の夢をバカにするとか、サイテーじゃん?」

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら : ふっ、と笑いながら、視線は廃工場の舞台へと移し。

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────頑張れ、カスミ。
─────頑張れ、さやさや。
─────頑張れ、細川ちゃん、頑張れ、山名ちゃん。

[メイン] 天ノ川 きらら : すぅぅ……と息を吸い。

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら : 「─────みんなの夢ッ!あの星のようにッ!きらきら輝いてるよッ!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 真っ直ぐと、その指を一番星へと指しながら。

[メイン] 天ノ川 きらら : 満面の笑みになった。

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] GM : climax「緑の目をした怪物」登場:霧原かすみ、美樹さやか

[メイン] GM :

[メイン] GM : あなた達は廃工場内へと急ぐと、そこには倒れ伏し、未だに気絶している柑奈の姿が見えるだろう。
そして────。

[メイン] 嫉妬のネガティ : そしてその首を締めようとしている、巨大な化物の姿があった。

[メイン] GM : 光すらも差しこまない薄暗い工場の中。
一つの命が、醜い瞳の怪物の手によって、奪われかけようと────。

[メイン] 霧原かすみ : 奇しくも、あのときと状況は似ていた。

[メイン] 霧原かすみ : 手を伸ばせば、救えたかもしれない。
でも最初は……怖くて見ているだけだった。
憧れの先輩が……死ぬかもしれなかったのに……!

[メイン] 霧原かすみ : でも今は……違う。
託してくれた人がいる、共に戦ってくれる人がいる。
それに──今の私は!

[メイン] 霧原かすみ : 「ミスティ、セオリー、トゥルーリィ!」

[メイン] 霧原かすみ : 「マジカルリボン、スパイラル!」

[メイン] 霧原かすみ : 「魔法探偵ミスティ★カスミ 魔法の力で──どんな難事件も解き明かすんだから!」

[メイン] 霧原かすみ : 今の私は魔法少女。
愛とか、希望とか……そんなキラキラしたものが、いっぱい詰まってるから。

[メイン] 霧原かすみ : もう怖くない!

[メイン] 霧原かすみ : 「ミスティラッピング!」
杖から魔法のリボンを射出!
嫉妬のネガティが先輩に手をかける前に……間に合って!

[メイン] 細川 柑奈 : く、ぁ……と、声が漏れる。
意識はない中で、首を絞められ酸素が届いておらず、体が無意識に反応していたが。

[メイン] 嫉妬のネガティ : しゅぱん、と触腕がリボンによってからめとられる。
それは、かすみが覚醒した時と似ているようで。

[メイン] 嫉妬のネガティ : 嫉妬のネガティの、おびただしい数の眼がリボンの主に向けられる。

[メイン] 嫉妬のネガティ : じっとりとした目線だが────君たちはこの目線の感情が何か理解できるだろう。
────”嫉妬”、であると。

[メイン] 霧原かすみ : 夥しい数の目から“嫉妬”の目線が注がれる。
それぞれが、一つ残らず、射抜くように。
あれだけの勇気があったような気がしたのに、心苦しくて、息が詰まりそうになる。

[メイン] 美樹さやか : 須臾の隙を逃さず、細川の元へ疾風の如く駆け
怪物とは距離を取らせる

[メイン] 美樹さやか : 「……アンタ」

[メイン] 嫉妬のネガティ : じっとり、自身へと立ち向かう勇気を見せた少女二人。
その力を、魔法を、羨むような瞳。それは、ねっとりと濁りながら。

[メイン] 美樹さやか : 「…本当に、友江なの?」

[メイン] 嫉妬のネガティ : さやかの言葉に、何も返さない。
化物でしかないネガティは、人と通う術など持っていない。

[メイン] 霧原かすみ : 「美樹さん……私、ここで負けちゃいけないのに、嫉妬を振り払わないといけないのに……私、私……それよりも」

[メイン] 霧原かすみ : 「こんなに……辛かったんだ……って」

[メイン] 美樹さやか : 「……?」

[メイン] 霧原かすみ : 「色んな人から嫉妬を受ける先輩もそうですけど……したくなくても、そうしてしまった……友江さんも」

[メイン] 霧原かすみ : さやかの言葉に、何も返さない。
だからこの化け物が友江かどうかなんて分かるわけもない。

[メイン] 霧原かすみ : なのに、そう感じ取れたのは……数多の嫉妬の中に、彼女の心があったから、感じ取れたから。

[メイン] 霧原かすみ : 「嫉妬は本気の証かもしれない。
 でもこんな形じゃ……先輩の努力が無駄になる。
 それに友江さんだって──」

[メイン] 霧原かすみ : 「こんな形で、報われたくなかったと思うから!
 だから……美樹さん! 友江さんを助けてあげて!」
リボンの拘束で必死で抑える。
しかしかすみは覚醒したばかりで、ここまで魔力を使い過ぎた。
ずっと拘束出来るわけじゃない。

[メイン] 嫉妬のネガティ : 拘束の中で、それを引きちぎらんともがく。
ギチギチと音を立てながら、ネガティは、声をかけた主に目を向けたまま。

[メイン] 美樹さやか : 隙を逃さず、暴走を止めるため
刃を振りかぶり──!

[メイン] 嫉妬のネガティ : 『たくさん、沢山……頑張ったのにッ────!!!!』

[メイン] 美樹さやか : 「ッ…!!」

[メイン] 嫉妬のネガティ : ネガティの口から、そんな────山名の声で、絶叫が聞こえる。

[メイン] 美樹さやか : 剣を振りかぶったまま、その絶叫に足を縫われた様に立ち止まる

[メイン] 嫉妬のネガティ : 『仕方ないじゃない……ッ!!!
 私が頑張らないといけないかったのに、アイツにどんどん追い抜かされてッ……!!!』

[メイン] 嫉妬のネガティ : アイツ、と言った瞬間、瞳が一斉に細川へと向き。

[メイン] 嫉妬のネガティ : 『私が頑張らなきゃ、お母さんも、弟も、妹も……!
 みんなに負担が掛かっちゃう、なのにッ……!!!』

[メイン] 嫉妬のネガティ : 『アイツの、その才能がッ……!!』

[メイン] 嫉妬のネガティ : 『アイツの、その努力がッ……!!』

[メイン] 嫉妬のネガティ : 『アイツの、その勝利がッ……!!!』

[メイン] 嫉妬のネガティ : 『疎ましくて、妬ましかった……!!』

[メイン] 嫉妬のネガティ : 「■■■■■■■■■■ッ────!!!!」

[メイン] 嫉妬のネガティ : 声にならない声を、上げる。
にごりきった泥のような絶叫の筈だったが。
────さやかにとって覚えのあるような声が、工場内に響いた。

[メイン] GM : 花岡学園は、特待制度を掲げている。
成績優秀者、あるいは部活優秀者にとっては、金額を負担してくれる制度。
それを目当てに入ってくる人も多い程。

[メイン] GM : しかし────それは、あくまで対象になるものだけ。
もしその力が及んでいないと知れたら?補償金額が減ってしまえば、貧乏であるはずの彼女の家庭へと、負担が大きく響いてしまう。

[メイン] GM : そのプレッシャーが、その恨みが、その妬みが。
取柄だった水泳を細川が奪ったかのように、見えてしまったのだろう。

[メイン] GM : 嫉妬は、人の心を窓一つしかない、暗く無機質な部屋に閉じ込める。

[メイン] GM : 小さな小さな窓から溢れるかすかな光だとしても、人はそれを羨んでしまうのだ。

[メイン] 美樹さやか : 声は悲痛だ、そして。虚しい事に

[メイン] 美樹さやか : それに応える者は、恐らくいないだろう
だって、相手に落ち度はないからだ

[メイン] 美樹さやか : 勝負の話である以上、劣る者が出るのは当然で、その前提を承諾して皆挑んでいる
真っ当に努力し、勝利した細川が悪い筈がない

[メイン] 美樹さやか : 対して、友江は問題を起こしてしまった
これでは、天秤は傾かない。
例えどれだけ同情できても、共感できても

[メイン] 美樹さやか : 正誤の判断で言えば、彼女の行動は誤りだった。それに限るのなら、細川の為だけに動くやもしれないが……

[メイン] 美樹さやか : 「仕方ないわけないでしょ、悔しいなら、言ってくれれば良かったのに」

[メイン] 美樹さやか : 友情ならある、こちらから、一方的に増した程度ではあるが……

[メイン] 美樹さやか : 「そりゃあそうだ、後から来たくせにって思うのは当然だ」

[メイン] 美樹さやか : 「負ける事が悔しいのも、怖いのも、それがつらくて仕方ないのも頷ける」

[メイン] 美樹さやか : 「けど、アンタが持ってる物を、虚にする理由にはなってない」

[メイン] 美樹さやか : 貧乏でも、その背を押してくれた家族
別の学校のさやかを頼り、知らせてくれた部活の友人

[メイン] 美樹さやか : それを捨てる判断を、本来ならしなかった筈だ

[メイン] 美樹さやか : 「嫉妬なんかより、ずっと重いものがあったでしょ?」

[メイン] 美樹さやか : 「そっちを拾いに戻りなよ。 例え本気の副産物でも、所詮嫉妬は嫉妬なんだから」

[メイン] 美樹さやか : どうせ勝手に生えてくる
なら、掛け替えのない物の為に、今は全力で踏みとどまるべきだ

[メイン] 嫉妬のネガティ : さやかの言葉に……十、百、千、それ以上か。
溢れんばかりの瞳がじろり、とねめつける。

[メイン] 嫉妬のネガティ : 嫉妬よりも重いものがある────。
そう拒絶された"嫉妬"の感情が、さやかを睨めつける。

[メイン] 嫉妬のネガティ : そして嫉妬のネガティは、進撃する。
ミチミチとリボンが張り裂け、触腕が一つ、二つとさやかに伸ばそうと────。

[メイン] 美樹さやか : 「無理やり形にされたアンタににとっては不本意だろうけど……!」

[メイン] 美樹さやか : 既に構えを居合に変え、伸びてくる触手とすれ違う様に突撃する

[メイン] 美樹さやか : 「心って、もっと複雑なんだよね!整理とか、どれがどれとか、わかんないくらいに!」

[メイン] 美樹さやか : 「だから……!」

[メイン] 美樹さやか : 「元の形に、戻れーーー!!!」

[メイン] 美樹さやか : 先程の絶叫に返す形で、雄叫びを上げ
渾身の力で刃を抜き放つ

[メイン] 美樹さやか : 一文字を描く形で、剣閃が飛び
そのままさやかは、ネガティの後ろへと走り抜け

[メイン] 美樹さやか : ──さやかに、遅れ。ネガティに送った斬撃が到達する

[メイン] 嫉妬のネガティ : さやかに伸びていた腕が、ぴたり。

[メイン] 嫉妬のネガティ : 身動きは出来るはずだが、完全に停止し。

[メイン] 嫉妬のネガティ : そして────ぴしり、ぴしり。
卵の殻が割れるように、ぱきぱきと、欠片となって崩れていき。

[メイン] 嫉妬のネガティ : 中からは────────。

[メイン] 山名 友江 : 「………っ」

[メイン] 山名 友江 : ぱたりと、殻を破られた少女が、落ちる。

[メイン] 美樹さやか : 受け止め、剣を床に突き刺すと…

[メイン] 美樹さやか : 「身体ではなく、心を断つのが奥義…ってよく聞くけど、これじゃあないよね」

[メイン] 美樹さやか : 少し、ふざける様に笑った後

[メイン] 美樹さやか : 「…おつかれ、まだまだ忙しいけど。今はゆっくり休むんだよ」

[メイン] 霧原かすみ : 「よかった……美樹さんが無事で。
 友江さんが助かって……」
慣れないうちから魔力を振り絞って掴み取った結果だ。
二人の様子に安堵する。
友江の表情はどこか安らかで、ネガティに囚われていたときのように、嫉妬で身の焦がしているようには見えなかった。

[メイン] 霧原かすみ : 「そうだ! 先輩は……」

[メイン] 細川 柑奈 : 嫉妬のネガティに攻撃された跡として、首元に赤い痣を残している。恐らく初めに出会った時に殴られた衝撃も、彼女の体に残っているだろう。

[メイン] 細川 柑奈 : しかし、命に別状は無い。
気絶したまま、幸か不幸かかすみがマジカル・ガールであることを知ってはいないだろう。

[メイン] 霧原かすみ : 殴られた衝撃も、首に残った赤い痣も。
私がもっと上手くやれたら……こんなに傷付かずに済んだのに。
そんな後悔が、ないわけじゃない。

[メイン] 霧原かすみ : でも、それよりも強く思ったのは。

[メイン] 霧原かすみ : 「よかった……! 生きてて……!
 よかったよぉ……うぇえええええん!!」
思いっきり抱きしめて、全てを解決した安堵から涙が抑えられなくなった。

[メイン] 霧原かすみ : 難事件を華麗に解決、そしてクールに去っていく。

[メイン] 霧原かすみ : そんな『名探偵』とは程遠い泣き虫だけど、そんな彼女だから救えた者も……あるのかもしれない。

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] GM : 液状の触手が光となって消えていく。

[メイン] GM : 天へと消えていくかの様子で、ぼう、っと空へと降る。
それはさながら、季節外れの、逆さに舞い散る雪のようだった。

[メイン] GM : そして、最後の触手が消えかけようとした時────。

[メイン] GM : 触手の残り一つの眼が、さやかを、友江を、かすみを、柑奈を見つめて。

[メイン] ”嫉妬” : ────自分達は、消えゆくしか……ない。

[メイン] ”嫉妬” : ────人によって生まれた”自分”は、嫌われ者でしかない。

[メイン] ”嫉妬” : ────ならばせめて、誰かの役に立てたことを感じるべきか。

[メイン] ”嫉妬” : ────……………。

[メイン] ”嫉妬” : ────なんて、明るいんだろう。

[メイン] ”嫉妬” : ────妬ま、し……………

[メイン] ”嫉妬” :  

[メイン] GM : 誰にも制御できない、誰にも手に負えない。
どうしようもない化物は、こうして退治された。

[メイン] GM : 感情は、怪物だ。
生み出した自身でも抑えが効かず、他人もその思いを振りまいてしまう。

[メイン] GM : ただ、その思いを切り裂くことで。
────守った”日常”は、そこに確かにあったのだから。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 『Uncontrollable Envy』

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] 天ノ川 きらら : ED『星』 登場:あたし

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら : ─────こうして、マジカルガールとしての役目を終えたあたし。

[メイン] 天ノ川 きらら : かすかす……え?誰のこと?ああ、カスミのことだよー!
かすかすは、さやさやにお願いして、これからマジカルガールとしての指導を
やってもらうことにして

[メイン] 天ノ川 きらら : あたしは、この区域じゃないとこから来たマジカルガールだから
次の街の平和を守るために、ぷらぷら~っと、今日も人でたくさんの街を歩いてるあたしなわけなんだけどー。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……ねぇ、キョウキョウ~」

[メイン] 天ノ川 きらら : お気に入りのお店で買ったドーナツを片手に
モデルらしく、オシャレな格好で、青く広い空を少し見上げつつ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 端末の彼女へと、話しかける。

[メイン] キョウ : 「どうしたんだ、きらきら」

[メイン] キョウ : 呼び名の仕返しか、普段は天ノ川と呼ぶ所を、そう呼び返しつつ。
端末から、目をやる。

[メイン] 天ノ川 きらら : ポケットからごそごそと、Pキャンディを取り出す。

[メイン] 天ノ川 きらら : それは、ネガティを倒したマジカルガール達へと送られる。
マジカルガールとしての、魔力源の一つ。

[メイン] キョウ : 「今回の事件のことであれば、よくやった
 被害も最小限、記憶消去も普段より少ない人員で対処出来た
 君たちのおかげだ、キボー全員から感謝を伝える」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「あはは、ありがと ……まぁ、でもあたし
 結局、クライカンパニーの幹部を倒さずに、見逃しちゃったし
 それに─────」

[メイン] キョウ : ありがとう、と答えながらも。
その感謝の形を、端末越しに見やる。

[メイン] 天ノ川 きらら : 手のひらの上で、くるくるとPキャンディを回す。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「…………いや、なんでもないや」

[メイン] 天ノ川 きらら : ネガティを、倒す。
それの是非について、キョウに問いかけそうになってしまった。

[メイン] 天ノ川 きらら : それは、マジカルガールとしての根幹を揺らすものでもあり
そして何よりも、この世界の命運を問うものでもあったため

[メイン] 天ノ川 きらら : 聞くのが、なんだか怖かったのだ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……あー、じゃあキョウキョウ」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「クライカンパニーってさ、なんで……あたし達の世界に来たんだろうね?」

[メイン] キョウ : ぶっきらぼうなキョウの顔に、一瞬、翳りが見える。

[メイン] キョウ : 「……それは……機密事項だな
 君には……申し訳ないのだが、伝えることは出来ない」

[メイン] キョウ : しかし、その翳りは直ぐに消えて。
ぶっきらぼうな顔をにまた戻る。代わりに、申し訳なさそうな顔をする。

[メイン] キョウ : ここで黙る、嘘を吐くということは出来たが。
会釈と、言えないという言葉を返し。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「…………」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「……そっか!それじゃあ、しょうがないよねー」

[メイン] 天ノ川 きらら : 人にはそれぞれ、隠したい事がある。
あたしには……あー?あたしには、無いや、別に。

[メイン] 天ノ川 きらら : でも、たとえば"嫉妬"という感情。
これとかだって、表向きに出すものじゃない。

[メイン] 天ノ川 きらら : そして、あんまり触ってあげるような部分でも、本来は無い。
そのくらいに、デリケートな部分だから、ね。

[メイン] 天ノ川 きらら : きっと……キョウキョウが知ってることも、そういうことなんだろうね。
……でも、いつか教えてくれる日が、来るかもしれない。
あたしとしても、キョウキョウとしても、心の準備とか、いるっしょ。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「じゃあ、あともう一つ!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 端末のキョウキョウへ、いつもの自信に満ち溢れたきららの顔を向け。

[メイン] キョウ : 「……ああ、なんだろうか?」

[メイン] キョウ : またもぶっきらぼうな顔を向けながら、きららへと目を向け。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「いつかネガティと、仲良くなれるような
 そ~んな、きらきらした世界を作ってやるー!
 ……って言ったら、笑っちゃう?」

[メイン] 天ノ川 きらら : にしし、と悪戯っぽく笑う。

[メイン] キョウ : 「……ふふっ」

[メイン] キョウ : その言葉に、笑いを零してしまう。

[メイン] キョウ : 「ああ、笑ってしまったな
 ……素晴らしい願いで、つい、な」

[メイン] キョウ : 「……そうなって欲しい、という気持ちはわかるよ
 私も……きらりのような人に助けられた、からね」

[メイン] キョウ : そう、悪戯っぽく笑みを返しながら。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「………へへへへへ!!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 人懐っこい笑顔となり。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「夢は、抱くだけなら罪にはなんないしねー!」

[メイン] 天ノ川 きらら : そして、ぴょいっ!とステップを踏みながら飛び。

[メイン] 天ノ川 きらら : 「天ノ川 きらら!誰よりも輝く一番星になるために!
 モデルとして、そしてマジカルガールとして!」

[メイン] 天ノ川 きらら : 「今日もやってやるぞーー!☆」

[メイン] 天ノ川 きらら : 指を天高く差し、そしてウインク。

[メイン] 天ノ川 きらら : "希望"も、"絶望"も、ぜ~~~~んぶひっくるめて!

[メイン] 天ノ川 きらら : 人間、なんだからねっ!!

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 天ノ川 きらら :  

[メイン] 美樹さやか : 『緑色なんて、まあまあくらいしか嫌いじゃない』登場:さやか

[メイン] 美樹さやか :  

[メイン] 美樹さやか : 役目を終え、変身を解き
ただの美樹さやかとして家に帰り、ベッドに身を投げる

[メイン] 美樹さやか : 慣れた感触に身を任せ、伸びをする

[メイン] 美樹さやか : 「今日も一日お疲れ様ー!頑張った、頑張ったよ。あたし〜!!」

[メイン] 美樹さやか : ケラケラとはしゃいでいると
ふと、友江の事を思い出して…

[メイン] 美樹さやか : 「記憶が消えちゃったなら。色々と折り合いの付け方教えてあげないとな〜」

[メイン] 美樹さやか : ベッドから飛び起きると、机に向かい

[メイン] 美樹さやか : 「んーっと、確か。この辺に……」

[メイン] 美樹さやか : 隠す様に、本の下敷きにした手紙を取り出す
内容は……まあ、端的に言えば挑戦状

[メイン] 美樹さやか : 若干忌々しくも大事な物だ
あまり眺めていたくもないのだけれど

[メイン] 美樹さやか : 内容は覚えているから、開かずに
私用のカバンにしまい

[メイン] 美樹さやか : 「証拠証拠っと……ふう」

[メイン] 美樹さやか : ベッドに戻ると、今度は体操座りで
バッグの中の手紙を睨みつける

[メイン] 美樹さやか : 「……“本当の気持ち”、なーんて。痛い所突いてくれたよね。仁美もさ」

[メイン] 美樹さやか : ゆらゆらと揺れながら、さやかは恨み節を零す

[メイン] 美樹さやか : 手紙の内容は、親友の一人からの決闘状
恋敵となる旨と、決着のための日時が書かれている

[メイン] 美樹さやか : ──要するに。さやかが好きな相手とられた時の手紙── ※今でもすげえ腹立つとの事

[メイン] 美樹さやか : 「…あー、なんだかブルーになってきた。 よし、元気だ。ゴールデン!!」

[メイン] 美樹さやか : 空元気を振り絞り、シャドーボクシングの要領でベッドの上で暴れ回る

[メイン] 美樹さやか : 体を動かせば、嫌な思いが吹き飛ぶ
少なくとも、心地よい疲労が脳を鈍らせてくれる

[メイン] 美樹さやか : 嫉妬に引き摺られない様にするのも苦労がいるのだ

[メイン] 美樹さやか : 「だから、手助けがいる……っと!」

[メイン] 美樹さやか : 見えぬ影にアッパーカットを決めた辺りで
ベッドから飛び降り

[メイン] 美樹さやか : 「……悔いはない、と思う」

[メイン] 美樹さやか : 友情、恋慕。秤にかけたかつて二つが、あの手紙には宿っている

[メイン] 美樹さやか : 選んだのが、どちらだったかは記すまい
大して変わりも無かったから

[メイン] 美樹さやか : 一言、残すなら

[メイン] 美樹さやか : 「全部大事だったからね……まー、ちょっとの遺恨は残ったけど」

[メイン] 美樹さやか : 変わらない物はないという
永遠の友情だって、錆が出るのだ

[メイン] 美樹さやか : 自分の再確認を終わらせると
今度こそ、ベッドに潜り込む

[メイン] 美樹さやか : 丁度日暮れだ、明日が心配だが
一度頭をリセットしよう

[メイン] 美樹さやか : ──布団が震える──

[メイン] 美樹さやか : 欠けた物は無い
失った物は無い
ただ、置くことにした荷物があるだけだ

[メイン] 美樹さやか : ──震えた声は残る、聴かぬふりをして目を閉じる──

[メイン] 美樹さやか : ……全て大事なら、全てを許す
命懸けの役目も、同じ仲間も、大事だったというだけ

[メイン] 美樹さやか : 仕方がない、仕方がない
仕方が無くはないが、仕方なくあれ

[メイン] 美樹さやか : ──鉄を溶かす程熱い水が、頬を撫でる──

[メイン] 美樹さやか : …誤魔化しはある。
向き合い切れない物もある。それでも

[メイン] 美樹さやか : これを選んだんだ

[メイン] 美樹さやか : それだけは、誇っておこう

[メイン] 美樹さやか :  

[メイン] 霧原かすみ : ED『これからも推理は続いてく』

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ : 「……見つけた! そうです、花壇が荒れていた理由は入ってきた野良猫だったんです」

[メイン] 霧原かすみ : マジカルガールとしての役目は、まだ続けて欲しいと頼まれて。
私が助けになれるなら、って了承した。
天ノ川さんの手配もあり、今は美樹さんの指導を受けて、ちょっとずつ慣れていくつもり。

[メイン] 霧原かすみ : 非日常の捜査もこれから続いていきそうだけど、今やってるのは日常の捜査。
ちょっとした事件のようなものがあれば、先輩と一緒にこうして謎解きをよくしている。

[メイン] 霧原かすみ : 『花壇を荒らした犯人は!?』
今日はそんな事件を二人で『名探偵』っぽく推理して、その犯人が猫だったって突き止めた。

[メイン] 霧原かすみ : 「でもやっぱり、現実の事件のオチは、全然ドラマチックじゃないですよね」

[メイン] 霧原かすみ : えへへ、と先輩に笑いかける。
そう、何か特別なことがあるわけじゃない。
何てことない真相だ。

[メイン] 細川 柑奈 : 「あはは、それくらい平和ってことだから、いいことでもあるのかもしれないけど……
 やっぱり、物足りないよね~」

[メイン] 細川 柑奈 : にっ、と眼鏡の奥で笑いかける。
そう、これは日常の謎。漫画みたいに取り立てられるわけでもない、小さなもの。
平和────柑奈が知っている中では、そんなものだった。

[メイン] 霧原かすみ : 先輩は一般人だから、ということで……あのときの記憶は綺麗さっぱり消すことにしていることも説明された。
友江さんが嫉妬のネガティになって、先輩を襲ったこと、私がマジカルガールになったこと、そして皆で助けたこと──

[メイン] 霧原かすみ : 嫉妬のネガティによって傷付けられた赤い痣も面影すらない。

[メイン] 霧原かすみ : 「そういえば先輩、水泳部の調子どうですか?
 この学校は競い合いが盛んだし、好きなものとはいえ……疲れてたりしませんか?」
先輩が疲れてないか気になったのは嘘じゃない。
でもそれ以外にも気になるのは……友江さんとはどうしているかだった。

[メイン] 細川 柑奈 : 「あ、そうそう!
 実はね、私にも友達が一人増えたんだよ!
 その人は水泳部の部長さんで────」

[メイン] 霧原かすみ : 「それって……友江さんと!?」

[メイン] 細川 柑奈 : そうして、柑奈が言う。
曰く、その部長は最近まで当たりが強かった。しかし、ある日を境に憑き物が落ちたかのように、優しく接するようになり。
今では競い合う、ライバルとなっている、とのことだ。

[メイン] 細川 柑奈 : 「競うってことで、前より疲れるようになっちゃったけど……
 それでも、水泳部は楽しいよ」

[メイン] 細川 柑奈 : それに、と眼鏡の奥でかすみを見つめ。

[メイン] 霧原かすみ : それに? と、先輩の瞳をこちらもじっと見つめ返す。

[メイン] 細川 柑奈 : 「競い合わない遊び方……
 かすみと一緒の”探偵”で、疲れをいやしてるの!」

[メイン] 細川 柑奈 : にこっと、そう返し。
かすみの掌に、ぽん、と本を返して。

[メイン] 霧原かすみ : 「そ、そうですか!?
 私が疲れを癒せてるならよかっ……あっ!」

[メイン] 霧原かすみ : 「この本は私がおすすめした……読んでくれたんですか!?」
渡された本は、あのとき貸した推理小説。
真相が袋とじになっていて、まだ開いていない。

[メイン] 細川 柑奈 : もちろん……!と、にっこりと笑い。

[メイン] 細川 柑奈 : 「せっかく読んだから……熱が冷めないうちに……
 ”推理”、してみたいな!」

[メイン] 細川 柑奈 : いくつか立ててきたんだよ!と、少し自慢げにメモを持ち出す。
かすみと接する中で、探偵として推理することが、楽しくなっていた証、かもしれない。
柑奈は”非日常”は覚えていないが。”日常”の、かすみとの思い出は、深く、心に残っている。

[メイン] 霧原かすみ : 「わっ、凄い……いろんな推理が沢山!
 こんなに色々考えてるなんて……でも私だって!」

[メイン] 霧原かすみ : カバンからいつも持ち歩いてる推理ノートを取り出して、お互いに見せ合って──

[メイン] 霧原かすみ :  

[メイン] 霧原かすみ : これが、私と先輩の日常。
推理小説を読み合ったり、先輩の水泳を応援したり、事件を探して解決したり──

[メイン] 霧原かすみ : 勿論楽しいけど、前だったら取るに足らない真相にガッカリしちゃって……そんなことを考えていた。

[メイン] 霧原かすみ : でも今は取るに足らない真相を、先輩と一緒に解き明かす。
そんな毎日がとても大事だったんだって気づいたから、もう残念だって思わなくなった。

[メイン] 霧原かすみ : これからも取るに足らない、でもどこか愛おしい真相を解き明かしていくのだろう。
そして──

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[メイン]   : 「ミスティ、セオリー、トゥルーリィ!」

[メイン]   : 「マジカルリボン、スパイラル!」

[メイン]   : 「魔法探偵ミスティ★カスミ 魔法の力で次もバッチリ事件解決!」

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[メイン]   : きっとどこかの非日常で、魔法探偵は人知れず事件を解決しているのだろう。

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